表現のつまみ食い

表現のおいしいところをつまみ食いするエッセイです。

入門はプレミアム(プレミアムモルツ)

 お酒がなくても楽しめる。お酒との関係が薄れているせいか、そんなことを口走っている。

 ただお酒を飲むことはやめない。そしてお酒が美味しいのも今も変わりない。未練たらしい酒好きでもある。

 そんなお酒の入門、それがビールだと思う。飲み会の乾杯や晩酌の光景は、まず先にビールを思い浮かべる。

 ビールにも色々な種類がある。特におすすめで、お気に入りの銘柄がある。それが”プレミアムモルツ”(以下、プレモル)である。

 

 プレモルサントリーが製造するビールである。プレミアムだけあって少々高めのビールであり、特別なときに飲みたいものである。

 同じ高いビールといえばヱビスビールだと思う。ただヱビスとは方向性が違う。

 ひとつはビール特有の苦味だろう。プレモルはビールの苦味は抑えてあり、飲みやすさが重視しされている。飲みやすいビールと言ったらプレモルと言ってしまう。

 飲みやすさ重視されているが、苦味がなくなったわけではない。ここはちゃんとビールな部分である。

 

 苦味は残る一方で、ほどよく抜けていく。この抜けがもうひとつの違いである。そしてお気に入りなところである。

 多くの銘柄はいつまでも苦味が残る。愛好家は持続することを好むだろう。しかしビール嫌いは、早く終わって欲しいほどだ。

 対して抜けが早ければいいわけではない。特に発泡酒は抜けが早い印象だ。早すぎるとかえって水ぽいと感じてしまう。

 この遅すぎず、早すぎない。絶妙な抜け加減がプレモルの美味しいところだ。

 

 抑えつつ、ほどよく演出する。その絶妙なバランスが愛好家だけでなく、初心者も手を取ってしまうビールだと思う。ビールの入門はこの銘柄がおすすめだ。

 

今週のお題「お気に入りの飲み物」